治癒機転とは傷の治り具合のことです。

身近なところでいうと、転んですりむいたり骨折してしまったりして、完全に傷やケガが治るまでの期間を想像してもらうと分かりやすいと思います。

我々歯科の抜歯処置に関しても完全に治癒するまで期間を必要とします。

今回は、「期間の種類」「日常での留意点・対策」「正しく治っている場合の実際の症状や痛みなどの有無」「上手く治っていかない場合の実際の症状や痛みの種類」について解説していきたいと思います。

 

凝血期:抜歯直後から約3日間

日常での対策

とにかくうがいをさける。

血の味や匂いや色がしても水を含み、ぺっと吐き出すくらいにする。

歯磨きしたあとも同様です。

多少歯磨き粉が口の中に残ってもほほ問題ありません。

喫煙する方は出来るだけこの期間だけでも本数を減らすと、治りは早いです。

どうしても末梢血管収縮が起きるため血が溜まりづらくなります。

問題ない場合の症状や痛み

抜歯は外科的な処置になります。

場合によっては縫合する場合もありどうしても痛みや腫れが続きます。

基本的には痛み止めを服用すればコントロールできる範囲の痛みが出現します。

抜歯の難易度によっては痛みの出現がない場合もあります。

問題ある場合の症状や痛み

寝れないほどの痛みがある場合や痛み止めが全く効かない場合はドライソケットの可能性があります。

主にうがいのしすぎが原因で起こります。

うまく血が溜まらずに抜いた穴が乾いて骨が見えてしまっている状態です。

対応できる処置はありますので必ず歯科医院を受診してください。

 

肉芽組織期:3日後から約1~2か月

日常での対策

ある程度のうがいは可能になりますが、血が固まっていない場合は出来るだけうがいは避けましょう。

また、見た目はかさぶたみたいになります。

皮膚などに出来るかさぶたとは違い、お口の中はふやけて白っぽくなります。

くれぐれも汚れだと思って触ってはがしたりしないようにしましょう。

問題ない場合の症状や痛み

問題なく治っている場合は、この時期から痛みがなくなっていきます。

ただ、痛みを我慢する必要はまったくないので、痛み止めがなくなってきてしまったら歯科医院を受診して追加投薬をおすすめいたします。

問題ある場合の症状や痛み

この時期もまだドライソケットは出現する可能性があります。

また、抜歯後治癒不全といって抜歯した場所に細菌感染を起こして大きな腫れが起きて痛みを伴う場合もあります。

この場合は抗生物質の投与や再切開をして膿を出すことで症状は引いていきますので、なるべく早めに歯科医院を受診してください。

 

仮骨期:2か月から6~12か月

日常での対策

特になし。

栄養価の高い健康的な食事をこころがけ出来るだけ睡眠を取りましょう。

問題ない場合の症状や痛み

問題なく経過している場合、歯肉の穴も完全に塞がり痛みもまったくありません。

問題ある場合の症状や痛み

膿が残ってしまっている場合は、腫れなどは出現するかもしれませんが、基本的に痛みは消失します。

とにかく抜歯後数日が治りを早くするためには大変重要です。

 

治癒期:仮骨期が終了したら

日常での対策

お疲れ様でした。

他の歯を抜くことになったりしないように歯ブラシを頑張っていきましょう。

問題ない場合の症状や痛み

部位によって歯を支えている骨の量によっては大きく歯肉が下がったりします。

親知らず以外の抜歯に関しては抜歯後から処置がはじまる場合が多くあるので、間が空いてしまっている場合は出来るだけ早めに歯科を受診しましょう。

問題ある場合の症状や痛み

部位によって歯を支えている骨の量によっては大きく歯肉が下がったりします。

親知らず以外の抜歯に関しては抜歯後から処置がはじまる場合が多くあるので、間が空いてしまっている場合は出来るだけ早めに歯科を受診しましょう。

 

出典 日本臨床口腔病理学会

口腔病理基本画像アトラス

 

執筆者

菊池 雄一 | Kikuchi Yuichi

神奈川歯科大学卒業後、訪問歯科診療や分院長としての勤務をはじめ、口腔外科・矯正歯科・インプラント治療など、幅広い分野で臨床経験を積んできました。
口腔外科処置では、都内・神奈川県内の歯科医院にて出張手術も担当。 昭和大学口腔外科退局後は、昭和大学歯学部にて学生実習の指導にも携わり、臨床と教育の両面から歯科医療に向き合ってきました。

現在は、おおもり北口歯科の理事長・院長として、各分野に精通したドクター陣と連携し、それぞれの専門性を活かしながらチーム全体でお口を総合的に診る診療体制を構築。
患者さま一人ひとりにとって納得できる治療を大切にしています。
日々進化する歯科治療技術の研鑽を積み重ね、治療に臨むことをお約束いたします。
お口のことで不安や疑問があれば、どんなことでもご相談ください。

 

【所属】
日本口腔外科学会
ICOI国際インプラント学会
日本口腔インプラント学会
顎顔面インプラント学会
顎咬合学会
スポーツ歯科学会
アメリカ心臓協会AHA
・スタディーグループFTP主宰

【略歴】
神奈川歯科大学 卒業
昭和大学口腔外科学講座 学生指導担当
ICOI国際インプラント学会インプラント外科 ベーシックコースインストラクター
・中沢歯科医院 訪問歯科治療担当
医療法人社団葵実会青葉歯科医院 分院長就任
シンタニ銀座歯科口腔外科クリニック 親知らず口腔外科担当
医療法人社団和晃会クリーン歯科 分院長就任
医療法人社団横浜駅前歯科矯正歯科 矯正口腔外科担当
医療法人社団希翔会日比谷通りスクエア歯科
おおもり北口歯科 開業

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